福島のニュース
10日午前7時ごろ、福島市町庭坂の福島運転免許センターで、「免許センターにシカがいる」と通りかかった男性から110番通報があった。ニホンカモシカ1頭が技能試験コースを歩き回り、福島署員や市職員が約3時間後に追い払った。この影響で、免許センターは技能試験の開始時刻を約30分遅らせた。
同署によると、ニホンカモシカの体長は約100センチで、体重は50~60キロほどとみられる。けが人はいなかった。
ニホンカモシカは国の特別天然記念物。県野生生物共生センターによると、県内に生息するニホンカモシカは2~3年前から増加傾向にある。気温上昇の影響で雪解けが早まり、餌となる植物の新芽などを確保しやすい環境になったことが要因の一つだという。
免許センターの近くに住む阿部清美さん(60)は「30年ほど暮らしているが、ニホンカモシカを見たのは初めて」と驚いた様子だった。