思い出の校舎…卒業生ら別れ惜しむ 相馬農高飯舘校 解体前、15日まで見学会 福島県飯舘村

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思い出の校舎…卒業生ら別れ惜しむ 相馬農高飯舘校 解体前、15日まで見学会 福島県飯舘村

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福島県飯舘村は14、15の両日、深谷地区産業団地の整備に伴い解体される相馬農高飯舘校で見学会を開いている。14日は多くの卒業生や教職員らが訪れ、学びやとの別れを惜しんだ。
飯舘校は1949(昭和24)年に相馬農高大舘分校として開校した。1956年に飯舘分校、2008(平成20)年に飯舘校とそれぞれ改称。東京電力福島第1原発事故発生後に福島市の福島明成高にサテライト校を開設するまで、多くの生徒や教職員が学校生活を送った。同級生の家族とともに見学に来ていた菅野紗恵子さん(40)は「記憶が鮮明によみがえった。きめ細やかに指導していただいた先生には今も感謝している」と語った。
飯樋地区のゲストハウス「COCODA(ここだ)」代表の大沢和巳さん(64)は2004年から4年間、商業科の教諭として教壇に立った。情報処理室の黒板には自身が授業で記した言葉が残っており「生徒とのやりとりを思い出す」と感慨に浸った。延べ16年にわたり農業科の教諭を務めた鈴木洋一さん(71)は3年生の進路指導室の黒板の日付を見て「これは自分の字だ」と懐かしんだ。
飯舘校は見学会終了後に解体が始まる。最終日の時間は、午前10時から午後4時まで。