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福島県会津の伝統技法と若い世代のアイデアを掛け合わせた会津若松市役所の「会津塗バックボード」が完成し、13日に市役所でお披露目された。今後、市長会見など市の広報で活用される。
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新庁舎開庁記念の一環で、製作には会津漆器協同組合と会津大が協力した。市内に伝わる匠の技を広く発信し、伝統産業の発展を後押しするとともに、若い世代に興味や関心を持ってもらおうと企画した。
会津塗バックボードは縦43センチ、横40センチのアルミ製パネル15枚を組み合わせた。各パネルは漆で使われる黒、金、赤、白の伝統的な4色を使い、市章、飯盛山と鶴ケ城、市の鳥「カッコウ」、花「タチアオイ」、木「アカマツ」を描いた。
デザインは学生から26案が寄せられ、会津大短期大学部産業情報学科デザイン情報コース2年の坂内小桜さんの案が採用された。指導した高橋延昌教授とお披露目に臨んだ坂内さんは「原案が細かく再現されていて感動した」と語った。
市章のパネルには会津木綿をイメージした模様を蒔絵で描いた。会津漆器協同組合の大竹勉副理事長は「製作に苦労したが無事完成した。多くの人に見てもらいたい」と期待した。
室井照平市長は「アルミに蒔絵をするなど素晴らしい技術が生かされている。製作に当たった方に御礼を申し上げる」と感謝した。(会津版)