段ボール製移動式医療室をザンビア大使ら視察 福島県須賀川市の神田産業

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段ボール製移動式医療室をザンビア大使ら視察 福島県須賀川市の神田産業

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アフリカ南部のザンビアで、段ボール製の移動式医療室の普及と事業展開を目指す福島県須賀川市の神田産業は、ザンビアのトバイアス・ムリンビカ駐日大使らの視察を受け入れ、製造技術の高さや製品の有用性を伝え、事業化に向けた協力関係を強めた。
神田雅彦社長と現地調査を行った石沢秀忠ハニリアル事業部長が移動式医療室「DOKODEMO
CABIN(どこでもキャビン)」の製造工程を紹介した。材料となる軽量で強度のあるハニカムボードの裁断から組み立て、梱包までの工程を紹介したほか、医療室の組み立てを実演した。
同社は、国際協力機構(JICA)の「SDGsビジネス支援事業」を活用し、現地調査を実施した。ザンビア共和国では妊産婦の高い死亡率が課題になっており、現地の医療・行政機関、NGOらと意見を重ね、軽量で運搬しやすい段ボール製医療室の高いニーズを確認した。
今後はJICAのビジネス化実証事業に応募し、採択されれば実際の製品を現地に運び、耐久性や使用感など調べる。ムリンビカ大使は「ザンビアの社会的課題を解決してくれるものと確信した。隣国にもこの技術を波及できれば」と語った。(県南版)