【ふくしま創生臨時支局・福島県金山町】町重文「中丸城跡」に遊歩道 山頂の景観も改善

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【ふくしま創生臨時支局・福島県金山町】町重文「中丸城跡」に遊歩道 山頂の景観も改善

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福島県金山町横田の町指定重要文化財「中丸城跡」に向かう遊歩道が整備され、町民や城愛好家に再注目されている。これまできちんとした歩道がなかったが、町が文化財を後世に残そうと約3年かけて手入れした。
中丸城は、現在の金山町とその周辺の一族を支配していた「山ノ内家」の本拠地。源頼朝が奥州藤原家との戦いで勝利し、軍功のあった家臣の佐原(後の葦名)家・長沼家・河原田家・山ノ内家の4家に会津地方の領地を与えたとされる。
城は標高547メートルの要害山に築かれた。山頂付近には郭跡と山ノ内家の軍神・摩利支天を奉った石の祠が残っている。これまでは険しい山道を登るしか到達する手段がなかった。町は木材で階段を作ったり、草木を刈ったりして遊歩道を整備した。山頂の木々を伐採し、町内を見渡せるよう景観を改善した。登頂には1時間近くかけ、緩やかにたどりつける。
麓には城跡の案内板があり、近くには町が設けた駐車場がある。町教育委員会の担当者は「当時に思いをはせながら散策を楽しんでほしい」としている。(会津版)