福島のニュース
過疎化が進む中山間地域で、農業を軸に住民が支え合いながら地域活性化を図る組織「農村RMO地域づくり協議会」が28日、福島県白河市旗宿地区に発足した。同組織の設立は県内では4例目で、県南地区では初めて。
農村RMOは「農村型地域運営組織」の略称で、農家と非農家が一体となって生産や生活扶助、資源活用に取り組むことで、地域コミュニティーの機能を維持させることを目的としている。農林水産省が2022(令和4)年度から全国各地で実証事業として設立を進めている。
設立総会は28日夕、白河市の旗宿コミュニティーセンターで開かれた。地域の10団体から約30人が出席した。
設立準備会の穂積広会長が「来年3月までに将来ビジョンを策定し、残り2年でいかに地域が自立していけるか模索していかねばならない」とあいさつ、規約や役員、今年度事業計画を承認した。
事業計画として鳥獣対策の実態調査、みそや生そばなどの地域資源を活用したイベントの企画、リース車を使った高齢者の買い物支援などを盛り込んだ。
魅力ある地域づくり研究所の可知祐一郎代表が来賓あいさつで、農地を農地バンク事業を活用して守る「地域まるっと中間管理方式」について説明した。
今年度の事業費592万円はすべて国からの補助金と交付金で賄われ、最長で3年間、継続される。
役員は次の通り。任期は1年。
▽会長=穂積広▽副会長=伊藤孝、角田富夫▽事務局長=渡辺晃、伊藤一伸▽会計=緑川望、緑川規市▽監事=小松康尋、大森泰之(県南版)