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福島県須賀川市長沼地区の住民と長野市長沼地区の住民の交流会は3日、須賀川市長沼地区の藤沼湖自然公園で開かれ、2023(令和5)年に公園に返還された「奇跡の『奇跡のあじさい』」の花を観賞するなどして交流した。
両地区から約30人が参加。藤沼湖自然公園復興プロジェクト委員会の深谷武雄委員長が「これからも両地区のつながりを大切に活動をしていきたい」と呼びかけた。2019年10月の台風19号で流出し、地中で発見された長野市の「善光寺太鼓の梵鐘」が鳴らされ、両地区の災害の犠牲者に黙とうをささげた。長野側にボタンとアジサイの苗を贈り、長野側から地元の菓子などが渡された。
「奇跡の『奇跡のあじさい』」は2017(平成29)年に長野市に株分けされた。2019年の水害では、赤芝道子さん(85)宅で1株が水害を免れ、2023年にアジサイの故郷である須賀川市長沼地区に戻された。開花した様子を見た赤芝さんは「思わず涙がこみ上げてきた。綺麗に咲いてうれしい」と話した。