福島のニュース
バスケットボールのりそなBリーグ2部(B2)の福島ファイヤーボンズのゼネラルマネジャー(GM)に就いた渡辺拓馬氏(46)=福島市出身=は、2025―26シーズンのロースター(登録選手)確定に合わせ福島民報社のインタビューに応じた。古里への愛着を強調し「県民に恩返ししたい」と昨季は苦しんだチームを再建する覚悟を示した。
―就任の経緯を。
「昨年末に西田創社長からオファーを受けた。現役時代から地元クラブの結果は気になっていた。昨季の順位が良くなかったこともあり、自分の経験を福島のために生かせるタイミングだと感じた。(最上位カテゴリーの)Bリーグ・プレミア(Bプレミア)を目指す戦いに一役買えるという点も決め手となった」
―選手は1人を除いて新加入という顔触れだ。編成する上で何を意識したか。
「キャリアを積みたい、結果を出したいというモチベーションの高い選手を呼んだ。東日本大震災の後に生まれたチームとして県民に勇気を届けられる組織でありたい。その意味では自分を犠牲にしてチームプレーができるかを重視した。技術的にはアウトサイドのシュート成功率が高い選手を集めた」
―特に期待する選手は。
「唯一残留した笠井康平には昨年の悔しさを生かして盛り上げてほしい。B1経験がある益子拓己や渡辺翔太、外国籍選手らにも注目してほしい」
―ファンや県民にメッセージを。
「『福島工高の時から応援してます』など、ずっと声をかけてもらってきたおかげで現役を続けられたし、今につながっている。ずっと恩返しがしたかった。県内全域で地域貢献活動に取り組み、県民に楽しみを与えるチームになりたい。ぜひ一度、会場に来て試合を見てほしい」
わたなべ・たくま
福島市出身。福島工高3年時に全国高校選抜優勝大会(ウインターカップ)で準優勝した。拓殖大を経てトヨタ自動車アルバルク(現・アルバルク東京)などでプレーし、日本代表にも選ばれた。3人制バスケ「3x3」の選手としても活躍。2021―22シーズンからB1京都ハンナリーズのGMを4季務めた。ボンズのユース育成コーディネーター、福島民報社の3x3アンバサダーも担った。