福島工逆転サヨナラ 延長タイブレーク 2度追い付く 若松商最後に力尽きる 夏の高校野球福島大会(7月11日)

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福島工逆転サヨナラ 延長タイブレーク 2度追い付く 若松商最後に力尽きる 夏の高校野球福島大会(7月11日)

福島のニュース

▽1回戦
福島工5-4若松商(延長10回タイブレーク)
【評】福島工が若松商に逆転勝ちした。福島工は二回に渡辺の遊ゴロの間に同点とし、五回には高橋優の適時打で加点した。1点を追う延長十回、安斎の適時打で追い付き、安藤颯が敵失で試合を決めた。若松商は先制したが逃げ切れなかった。■福島工、2年連続で初戦突破
安藤颯
執念の走塁光る
「役目果たせて良かった」
若松商との一進一退の攻防を制し、福島工が2年連続の初戦突破を果たした。延長十回タイブレークの戦いに終止符を打った3番安藤颯真は「接戦をものにできて良かった」と胸をなで下ろした。
福島工は延長十回表に勝ち越しを許した。だが、その裏、安斎悠里の右前打で同点に追い付くと、なおも1死満塁。一打サヨナラの場面で打席に立った安藤颯は「ナインがつなぎ、回ってきたチャンス。自分が絶対に決める」と力を込めた。狙い球は直球だったが、初球の甘く入ってきたカーブを振り抜いた。併殺打とならないよう無我夢中で駆けた。一塁到達間際に三走小熊慎之介が生還。執念の走塁が遊撃手の失策を誘い、チームを勝利に導いた。
昨年秋の県大会は2回戦敗退で終わった。自身の目標に打撃強化を掲げ冬期間、バットを1日千回振り込み自らを追い込んだ。体重は約4キロ増やし、挑んだ夏の舞台。「役目を果たせて良かった」とはにかんだ。
次戦は昨夏の県大会1回戦で対戦した安積黎明となる。「相手はシード校。堅い守備でリズムをつくり、全員野球で勝利をつかむ」と前を見据えた。
▼若松商・湯田心道(延長10回を完投)初戦敗退は悔しいが、冬場のトレーニングの成果を発揮してベストな投球ができた。力は出し切れたので胸を張りたい。◇福島乱打戦制す
清陵情報11安打でも及ばず▽1回戦
福島8-5清陵情報
【評】福島が清陵情報との乱打戦を制した。福島は一回、渡辺昇の左前打と海老名の三塁打で2点を先制。同点で迎えた六回、小坂、渡辺昇、海老名の適時打で3点を挙げ、突き放した。清陵情報は11安打を放ったが8残塁とあと一本が出なかった。■自主練が結果に
勝ち越し打の小坂
福島
11年ぶりに春初戦を突破した福島は夏も2年ぶりに2回戦進出を決めた。六回に勝ち越し打を放った小坂太陽は「均衡を破れて良かった」と喜んだ。四回に三振を喫しただけに「打ってやる」と臨んだ六回の打席。振り抜いた直球は狙っていた右中間に飛んだ。チーム練習後も自主的にバットを振ってきた。「打ち込んだ成果が出た」と満足げだった。
▼清陵情報・池田謙信(先発し完投、9番で1安打1打点)3年生を絶対に勝たせたかった。相手が一枚上手だった。安定力を身に付けて秋は勝利に導く投手になる。