戦時期、子どもを守り犠牲 教員3人の魂安らかに 平一小で鎮魂祭 児童ら冥福祈る 福島県いわき市

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戦時期、子どもを守り犠牲 教員3人の魂安らかに 平一小で鎮魂祭 児童ら冥福祈る 福島県いわき市

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太平洋戦争末期に米軍による模擬原爆が投下され、子どもを守ろうと犠牲になった小学校教員3人を慰霊する鎮魂祭は11日、福島県いわき市の平一小で行われ、児童らが犠牲者の冥福を祈った。
戦争の惨劇を後世に伝え、平和への誓いを新たにするため毎年、実施している。全校児童440人が出席。坂本義仁校長が「犠牲者に手を合わせ、平和を誓う日にしましょう」とあいさつした。児童代表の山田健成さん(6年)が「戦争の恐ろしさや悲しさを学び、未来に伝え、悲劇を繰り返してはいけない」と話した。坂本校長らが慰霊碑前で黙とうをささげた。
鎮魂祭後、6年生を対象にいわきユネスコ協会の出前授業が行われた。同協会の担当者が講師を務め、平和について考えた。
1945(昭和20)年7月26日の午前9時ごろ、原爆投下の訓練のために落とされたパンプキン爆弾が校舎に直撃した。当時、初等科1200人は戦局の悪化のため臨時休校とし、高等科600人は校外に避難させて無事だった。子どもたちの避難を優先させた渡辺寿重校長、瓜田寿さん、佐藤三義さんが亡くなった。(いわき版)