白河、第7シード福島商との投手戦制す 夏の高校野球福島大会(7月12日)

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白河、第7シード福島商との投手戦制す 夏の高校野球福島大会(7月12日)

福島のニュース

▽1回戦
白河1-0福島商
【評】白河が福島商との投手戦を制した。白河は七回、桜岡の右越え二塁打と角田の犠打で1死三塁とし、高橋の左翼への適時二塁打で先制。先発桜岡は被安打6で完封した。福島商は七回以外を無得点に抑えたが、打線がつながりを欠いた。■白河・桜岡、福島商打線を完封
シード撃破「最高の気分」
104球、凡打の山築く
「シード校を撃破できてうれしい。最高の気分」。白河の主戦桜岡秀斗は強豪福島商との1点を争う激闘を制し、満面の笑みを浮かべた。104球を投げ切り、チームを2回戦に導いた左腕は仲間とつかみ取った金星を喜んだ。
福商打線対策としてはまったのが変化球を軸にした打たせて取る投球だ。序盤は緩いカーブと切れのあるスライダーで打者を手玉に取り、次々と凡打の山を築いた。得点圏に走者を背負っても、帽子の裏に書いた「冷静」の文字を思い出し、「自分のリズムで勝負できた」と振り返る。
中盤を過ぎても、両チームともスコアボードに0が並び続ける息詰まる展開になった。「守備で助けてもらった分、打撃でも貢献したい」。思いを強く持ち、七回裏の打席に立った。狙い球の甘く入った直球を振り抜き、右翼フェンス直撃の二塁打を放った。続く角田竣の犠打で三塁へ進み、直球を強振した高橋慶の左翼越えの二塁打で先制のホームを踏み、ベンチで歓喜した。
「次戦が苦しい展開でも、挑戦者の気持ちを忘れず勝負したい」。夏を迎え、さらに頼もしくなった背番号1は次の戦いへの思いを語った。■福島商エース菊池
悔しさバネに秋の飛躍誓う
夏の福島大会で10回の優勝を誇る第7シード福島商が初戦で散ることになった。六回からマウンドを託された2年生エースの菊池敦成は「先輩の夏を終わらせてしまった」と肩を震わせた。得点圏に走者を置いた六回裏はバックを守る先輩たちから「後悔のないよう思い切り投げろ」と背中を押され窮地を脱した。続く七回の1死、三塁の場面は、自信のある直球をはじき返され、決勝点を献上した。「悔しさをバネに秋はチームを引っ張っていける存在になる」と前を向いた。◇福島東逃げ切る
小高産業技術13残塁、好機生かせず▽1回戦
福島東4-2小高産業技術
【評】好機をものにした福島東が小高産業技術を下した。福島東は一回1死から四球と中前打で満塁とし、若林が左中間に三塁打を放ち3点を先取した。守っては先発後藤が2点に抑え完投した。小高産業技術は11安打を放ったが残塁13と好機を生かせなかった。■9回2失点好投
福島東の後藤
9回2失点で完投勝利を挙げた福島東の主戦後藤康汰は「最小限の失点で抑えられた」と安堵(あんど)した。立ち上がりは力みから制球が安定しなかったが、徐々にリズムをつかみ、相手打者を次々と打ち取った。パーソナルジムに通って筋力を上げ、冬から5キロ以上球速が上がった成長ぶりを地元球場で示した。次戦に向け、「一試合でも多く先輩を勝たせられるよう全力で準備する」と気合を入れた。
▼小高産業技術・北郷智也(9回を完投)腕の振りが甘く変化球を打たれてしまった。後輩を勝たせてあげたかった。来年は一戦でも多く勝ち上がってほしい。