福島のニュース
20日投開票の参院選は12日、17日間の選挙戦の後半に入った。福島県選挙区(改選1議席)の立候補者はそれぞれ前半戦の課題を洗い出し、戦術を練り直すなどして支持拡大を進める。自民党の現職森雅子候補(60)は福島市を含めた県北地方と、自身の地盤である浜通りを重点的に活動を展開。立憲民主党の新人石原洋三郎候補(52)は有権者数の多い郡山、いわき両市で得票の伸びしろがあるとみて訴えを強める。
森陣営が重点を置く県北地方は相手の石原候補の地元。支持の切り崩しを狙う。公示後2度目の週末となった12日は小池百合子東京都知事、上川陽子元法相らが応援で県北地方に入った。13日は党の小渕優子組織運動本部長が福島、二本松両市で応援演説を繰り広げる。14日はいわき市に小泉進次郎農相が応援で入る予定だ。
陣営幹部は自民支持者の票の一部が参政党などに流れるのを警戒。接戦を制するには女性票も鍵を握るとみて、街頭演説や交流サイト(SNS)などで女性活躍に向けた政策や実績などをアピールする。
石原陣営は、食料品の消費税率ゼロなど物価高対策に即効性のある政策が有権者にある程度、浸透していると受け止める。一方、森候補の地盤いわき市を含む浜通りや大票田・郡山市での一層の支持拡大が勝利には必須とみる。12日は党の野田佳彦代表が福島市の街頭に立ち支持を呼びかけた。13日は笠浩史国対委員長が郡山市で演説する。
陣営関係者は無党派層への浸透が鍵を握ると分析している。組織の運動量を落とさず街頭演説やSNSなどを活用し、争点の物価高・景気対策や政治不信の払拭に向けた訴えを強めていく。
参政党の新人大山里幸子候補(51)の陣営は、党公認候補が2万3027票を獲得した3年前の前回参院選を上回る手応えを感じている。後半戦も戦略を大きく変えず、街頭演説などで地道に支持を訴えていく。比例候補や党籍を持つ地方議員と連携し、選挙に関心が薄い層も引き込む。
12日は前日に続き、いわき市や相双地区など浜通りを重点的に回った。13日は村議と共に地元である郡山市で街頭演説に臨む。
政治団体「NHK党」の新人越智寛之候補(51)、無所属の新人遠藤雄大候補(40)もそれぞれ政策を訴え、支持の掘り起こしを進める。