【ふくしま2025参院選】投票まで5日 福島県選挙区終盤情勢 石原氏やや先行 森氏激しく追う 大山氏勢い維持

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【ふくしま2025参院選】投票まで5日 福島県選挙区終盤情勢 石原氏やや先行 森氏激しく追う 大山氏勢い維持

福島のニュース


共同通信社は13、14の両日、第27回参院選の電話調査を実施した。福島民報社の分析を加味し、5人が立候補した福島県選挙区(改選1議席)の終盤情勢を探った。序盤調査時(3、4日両日実施)は自民党の現職森雅子候補(60)と立憲民主党の新人石原洋三郎候補(52)が横一線だったが、石原候補がやや先行し、森候補が激しく追う展開となっている。森候補は大票田の福島市など都市部で巻き返しを狙っており、最終盤までもつれそうだ。参政党の新人大山里幸子候補(51)は序盤の勢いを維持。回答者の1割強は投票する候補を決めておらず、20日の投開票日までに情勢が変わる可能性がある。
石原候補は立憲民主、国民民主、社民各党県連と連合福島、県議会会派「県民連合」でつくる5者協議会の支援を受け、立民支持層の9割弱、社民支持層の8割を固めた。序盤に比べ立民支持層に広がりが見られる。独自候補擁立を公示前に取りやめ石原候補への投票を呼びかける共産支持層の7割強をまとめた。自民支持層の1割強にも食い込んでいる。ただ、国民民主支持層からの支持は3割強にとどまり、4割は大山候補に流れている。れいわ新選組支持層の4割強、日本維新の会支持層の3割弱からも支持を受ける。
森候補は党支援・友好団体や後援会組織をフル稼働させ、自民支持層の6割強をまとめたが、1割強は石原候補に、1割は大山候補に散逸している。政治資金収支報告書への不記載問題を受け、推薦ではなく「強力なる心情的支援」で選挙協力する公明支持層の8割半ばをまとめた。序盤よりは公明からの支持を伸ばしたが、公明支持層の1割は石原候補に流れている。維新支持層の4割半ばに食い込み、社民支持層の1割強、共産支持層の1割から支持がある。立民や国民民主、れいわ、参政などには浸透しきれていない。
大山候補は参政支持層の9割強を固めた。国民民主支持層の4割、れいわ支持層の2割強、維新支持層の2割弱、自民支持層の1割を切り崩している。
「支持政党なし」の無党派層は4割弱が石原候補、2割弱が森候補、1割強が大山候補を推す。
地域別に見ると、石原候補は出身地の福島市を含む県北地方をはじめ、全県で手堅く支持を得ている。森候補は地盤のいわき市を中核とした浜通りで石原候補と拮抗[きっこう]し、他の地域で石原候補を猛追する。大山候補は地元・郡山市を含む県中地方で石原候補、森候補を追っている。
年代別では、石原候補が序盤に引き続き60~70代以上で支持が厚く、森候補が続く。大山候補は50代までの現役世代や10~20代の若い世代への浸透が目立つ。
政治団体「NHK党」の新人越智寛之候補(51)、無所属の新人遠藤雄大候補(40)は支持が広がっていない。【福島県選挙区立候補者】(届け出順、敬称略)
大山里幸子[おおやまりさこ]


51



越智寛之
[おちひろゆき]



51



森雅子

[もりまさこ]




60



石原洋三郎[いしはらようざぶろう]52



遠藤雄大
[えんどうゆうだい]

40
無所属

▽調査の方法=共同通信社が福島県選挙区の有権者を対象に13、14の両日、固定、携帯電話にコンピューターで無作為に発生させた番号をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。コンピューターで電話をかける自動音声応答通話(オートコール)方式を採用。携帯電話にも電話し、同意した人にショートメッセージサービス(SMS)を使い質問に答えてもらった。固定電話は453件、SMSは176件の計629件の回答を得た。■「関心ある」93.4%
序盤より3.1ポイント増
全年代で6割以上
共同通信社が13、14両日に実施した参院選終盤の電話調査で、「大いに関心がある」「ある程度関心がある」と答えた福島県内の有権者は合わせて93・4%だった。
男女別と合計の関心度は【グラフ①】の通り。「大いに関心がある」は68・8%、「ある程度関心がある」は24・6%で、合計した割合は序盤調査時(3、4両日実施)の90・3%よりも3・1ポイント高かった。
全ての年代で6割以上が「大いに関心がある」と回答した。20日の投票日が近づくにつれて関心が高まってきたことがうかがえる。
福島県選挙区(改選1議席)に立候補している5人のうち、自民党の候補と立憲民主党の候補は関心度にかかわらずに支持を集めている。一方、参政党の候補は「大いに関心がある」と回答した有権者への浸透が目立った。■立民トップ23.4%
比例投票先
自民は22.3%
比例代表の政党投票先は【グラフ②】の通り。立憲民主党の23・4%がトップで、自民党の22・3%を上回った。立民と自民を投票先に選んだ人を男女別で見ると、男性は立民22・6%、自民21・4%で、女性は立民25・0%、自民24・0%だった。
立民と自民が他を大きく引き離し、国民民主党8・9%、参政党8・4%、共産党7・2%、れいわ新選組6・4%、公明党4・3%、社民党3・8%、日本保守党3・5%、日本維新の会2・1%などが続いた。「まだ決めていない」は6・2%だった。
「普段の支持政党」(政党支持率)は自民が28・5%でトップ。立民19・6%、共産6・7%、国民5・9%、参政4・8%、れいわ4・1%、保守3・7%、公明3・3%、社民2・5%、維新1・7%、みんなでつくる党0・3%と続いた。「支持政党なし」は14・6%だった。