塚田喜太郎の功績伝承 生誕鹿児島の有志が福島県郡山市に記念誌を寄贈 安積開拓で農業指導

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塚田喜太郎の功績伝承 生誕鹿児島の有志が福島県郡山市に記念誌を寄贈 安積開拓で農業指導

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明治初期に福島県郡山市で行われた安積開拓で、農業指導に尽力した農家塚田喜太郎を顕彰する実行委員会は功績をまとめた記念誌362部を市に寄贈した。生誕地の鹿児島市などの有志でつくる実行委員らが18日、郡山市役所を訪れ、一層の友好を誓い合った。
実行委員長を務める鹿児島県鹿児島市の宮下亮善南泉院住職が記念誌の発行や顕彰碑建立の顕彰事業を紹介した。「偉人をゆかりとした地域間の青少年交流を進めていきたい」と期待を寄せた。
宮下氏は下鶴隆央鹿児島市長の親書を椎根健雄郡山市長に届けた。親書では塚田喜太郎の偉業を次世代に末永く顕彰するとともに、郡山市や関係者との絆が深まることを祈念した。椎根市長が宮下氏に感謝状を手渡し、「功績を後世に伝え続けなければならない」と謝辞を述べた。
品川萬里前郡山市長、安積開拓で入植した士族の子孫でつくる安積野開拓顕彰会の大内嘉明会長、金田敏憲事務局長、大久保利通顕彰会の鈴木英雄会長らが同席した。記念誌は郡山市内の小中学校や高校、図書館などに配布した。
塚田喜太郎は明治初期の安積開拓で、政府高官に請われて当時60歳で鹿児島市から郡山市に赴いた。コメの収量を10倍に増やし、原野の開墾に晩年をささげた。(郡山版)