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福島県会津美里町尾岐地区に江戸時代から伝わるとされる町重要無形民俗文化財「高橋の虫送り」は19日、町内の龍門寺などで行われ、地域住民が五穀豊穣を願った。
これまで活動してきた保存会が解散したのを受け、住民有志らが地域の伝統行事を守ろうと昨年設立した「高橋の虫送りをつなぐ会」の主催。虫送りは虫を籠に集め、川へ流して供養する伝統行事。稲や農作物を害虫から守り、豊作を祈願している。
虫籠の制作に携わった地元宮川小の児童や地域住民が参加した。龍門寺で虫籠に虫を納め、アジサイやタチアオイなどの花で装飾し完成させた。虫籠を担いで宮川にかかる高橋に運んだ後、虫籠を川に投げ入れる「虫籠流し」を行った。
つなぐ会の片山紀彦代表は「自然の恵みに感謝する貴重な伝統行事を、若者世代に継承していきたい」と思いを語った。