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福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズの「フラガール」の第82代ソロダンサーに選ばれたHARUKAさん(大熊町出身)のソロデビュー公演は18日夜、同施設で開かれた。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故による避難生活の中で憧れを抱いた夢の舞台に立ち、華々しく舞った。
HARUKAさんは小学生の時に大熊町で被災した。県内外の避難先を転々とする中、いわき市の高校で友人に誘われたことをきっかけにフラに出会い、あっという間にとりこになった。フラの原点を学ぼうと映画「フラガール」を鑑賞。クライマックスのソロダンスに心を打たれ「自分もフラガールになって、ソロダンスを踊る」と決意した。高校卒業後、2019年4月に常磐興産に入社し、同年8月にデビュー。踊りだけでなくハワイ文化も積極的に学ぶなど努力を重ね、ソロの座を射止めた。
ソロネームは「ティアレ遥」。ティアレはタヒチを象徴する花で、「幸福」「清楚」「幸運」を意味するという。ソロとなって初のステージでは、憧れだったという「タネイムア」を情熱的に踊った。会場には母や大熊町の小学校時代の同級生らも駆けつけた。ステージを終え、「大熊の人たちはすごく絆が強いんです。いつかは古里でソロダンサーになった自分の踊りを披露したい」と、涙混じりの笑顔を見せた。