参院選福島県選挙区 森氏が4選 石原氏ら退ける

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参院選福島県選挙区 森氏が4選 石原氏ら退ける

福島のニュース


参院選福島県選挙区(改選1議席)は自民党の現職森雅子氏(60)が32万7951票を獲得し、終盤まで接戦となった立憲民主党の新人石原洋三郎氏(52)を1万8767票差でかわし、4選を果たした。今回非改選の現職星北斗氏(61)と合わせ、自民が福島県選挙区2議席の独占を維持した。
福島県選挙区には現新5人が立候補した。森氏は自身の政治資金収支報告書への不記載問題を受け、「政治とカネ」の逆風にさらされる中での選挙戦となった。党組織と支援・友好団体をフル稼働させて組織戦を展開。公明党県本部からは推薦ではなく「強力なる心情的支援」で選挙協力を得た。3期18年の実績と2度の閣僚経験をアピール。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興の加速化には政権与党議員が必要だと訴え、全県で票を積み上げた。
石原氏は立民と国民民主、社民の各党県連、連合福島、県議会会派「県民連合」でつくる5者協議会が全面的に支援し、公示直前に独自候補の擁立を取り下げた共産党県委員会も投票を呼びかけた。自公政権で生活は厳しくなる一方だとして消費税減税を柱とした物価高対策などを主張。地方で深刻さが増している人口減少や少子化に対しては大都市一極集中の是正を訴えた。政権批判票の受け皿となって現職との接戦に持ち込んだ。躍進した新興政党の参政党などに票が散逸し、わずかに及ばなかった。
投票率は58・39%(男性59・31%、女性57・51%)で、3年前の前回参院選を4・99ポイント上回った。■古里と県民の暮らしを守る
森雅子氏の話
皆さんのおかげで厳しい選挙戦を勝ち抜くことができた。美しい古里と県民の暮らしを守る。あらためて福島の未来と日本の行く末への責任の重さを感じている。人口減少や少子化、女性の県外流出などの課題から皆さんを守りたい。■参政の大山氏
18万票超
参政党の新人大山里幸子氏(51)は18万4286票を得て、自民党の現職森雅子氏(60)、立憲民主党の新人石原洋三郎氏(52)に次いで3番手となった。
本県選挙区の定数が4から2に減り改選1議席となった2013(平成25)年の第23回参院選以降で、3番手の候補者が10万票以上を獲得したのは初めて。報道各社の情勢調査などで参政党の支持の広がりが報じられていたが、本県選挙区でも参政新人が躍進した。■参院選福島県選挙区開票結果
(選管最終、敬称略)当327,951森

雅子60自

現◎309,184石原洋三郎52立

新◎184,286大山里幸子51参


26,632遠藤
雄大40無所属


10,070越智
寛之51諸


無効22,147、持ち帰り・その他9、◎は当選者以外の法定得票数獲得者