FTVジュニアオーケストラ定期演奏会 演奏技術育み半世紀 節目の音色高らかに 福島市

  • [エリア] 福島市
FTVジュニアオーケストラ定期演奏会 演奏技術育み半世紀 節目の音色高らかに 福島市

福島のニュース


FTVジュニアオーケストラの第50回定期演奏会は20日、福島市のふくしん夢の音楽堂(市音楽堂)で催された。結成から半世紀の節目を祝い、美しい音色を会場に響かせた。
ステージには団員とOB合わせて約60人が出演。指揮者の田中一嘉さんがタクトを振り、ロッシーニの歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲で幕を開けた。ベートーベンの交響曲第3番「英雄」では叙情あふれる音色を紡いだ。
オーケストラは1974(昭和49)年、青少年の健全育成を目的に福島テレビ開局10周年を記念して誕生した。小学生から高校生までを対象に、最盛期には県北地方を中心に全県から学校や学年を越えた100人超が集った。福島県をけん引する若手音楽団体として2度の海外公演も催した。卒団者は500人を超え、プロの音楽家や県内外で音楽指導を行う教員も輩出している。■OBら3者で運営へ
福テレは後方支援に
FTVジュニアオーケストラは21日からOBと保護者、講師の3者協働体制に運営が変わる。
昨年1月に創立半世紀を迎えた一方、少子化などに伴い規模は縮小。現在は県内の小学4年生から高校3年生まで25人が在籍している。今年1月のニューイヤーコンサートにOBが出演したのを機に、「自分たちを支えてくれた『居場所』に恩返ししたい」と卒団者有志が支援に乗り出した。
今後は技術指導や団員確保などの面で卒団者と連携を深める。運営母体だった福島テレビは練習会場や楽器を提供し、引き続き活動を後押しする。相原唯事務局長は「子どもファーストという理念の下、地域の文化と希望を次世代に継承したい」と話している。