開票遅れ、ミス相次ぐ 白河は午前6時30分確定 福島県内

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開票遅れ、ミス相次ぐ 白河は午前6時30分確定 福島県内

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参院選の開票作業で、福島県内では比例代表を中心に大幅な遅れやミスが相次いだ。白河市では疑問票の判別や計数器の誤作動など複合的な要因が重なり、結果の確定が想定より約6時間45分遅れた。
白河市選管委によると、比例代表の投票用紙に政党名と候補者名を並記するなどの疑問票が多く、県選管委への問い合わせなどで時間がかかった。さらに、作業の最終盤で投票総数が3票多いと分かったのに加え、計数器の誤作動で100票あるはずの1束当たりの数が一部で90票だったと判明。票数の再点検を2回繰り返し、確定が午前6時30分となった。藤井勝美市選管委員長は「態勢、手順を再確認して再発防止に努める」と語った。
福島市では比例代表の投票用紙に書かれた政党名「無所属連合」を「無所属」と勘違いし、無効票として一時的に処理した。有効票として修正するなどしたため、票の確定が約2時間20分遅れた。
矢祭町では、本来は無効票扱いの「日本」と書かれた比例代表の票を案分票としたため、修正が必要となった。疑問票も多く、手間取った。西郷村でも疑問票の集計や案分票の処理などで作業が予定より1時間30分以上遅れた。
只見町では20日、投票用紙の二重交付の可能性がある事例が起きた。選挙区の投票用紙を1人に2枚配布し、このうち1枚は白票となったとみられるという。
選挙データ分析を専門とする福島学院大マネジメント学部の茨木瞬講師(38)は参院選は時期がある程度決まっており、「各選管委は事前準備を徹底するべきだ」と訴える。
近年はインターネットの普及で開票作業の迅速化が求められており、慣れない職員を中心にミスにつながっていると推察する。投票者が候補者名などを手書きする「自書式」も時間がかかる要因の一つと指摘。自書式とは異なる課題があるとしつつ、「候補者・政党などに丸を付ける『記号式』や、電子投票などの方法も検討するべきではないか」としている。