多言語表示シートで安心した避難を 外国人に必要な情報提供 福島県郡山市の高校生と留学生が作成へ

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多言語表示シートで安心した避難を 外国人に必要な情報提供 福島県郡山市の高校生と留学生が作成へ

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福島県郡山市の高校生と市内で生活する留学生は22日、日本語が不自由な外国人に避難所での生活に必要な情報を伝えるため、多言語表示シートの作成に乗り出した。英語、ベトナム語、ネパール語、ミャンマー語、ベンガル語の5言語に対応し、8月30日に開かれる市総合防災訓練で発表する。
市国際交流協会の主催、市と国際協力機構(JICA)東北の共催。市内の外国人住民数は3月末現在、59カ国の3688人と過去最多で、県内市町村で最も多い。災害時の外国人支援の必要性が高まっており、シート作成を通じて地域社会で積極的に活躍する人材の育成につなげる。
安積、あさか開成、安積黎明、郡山の4高校の生徒計20人、国際ビジネス公務員大学校、国際アート&デザイン大学校日本語学科の留学生計6人が参加している。初回は市総合福祉センターに集まり、食べ物、病気、高齢者、障害者、避難所環境・衛生の五つのテーマごとに分かれて作成内容を話し合った。
食料の配布などはイラストと多言語を用いて説明する。病気の症状をイラストや日本語と外国語で示し、指さし確認する。
高齢者が避難所内で迷わないよう矢印を掲示する。障害者が避難所で困りそうな内容を絵本にまとめる。トイレの使い方をイラストなどで示す他、排せつの音を消す仕組みを検討する。
参加したあさか開成高2年生は「取り組みを通し、外国人を含めて地域の人々が避難所で少しでも安心して過ごせれば」と期待を寄せた。