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福島県喜多方市に24日、ミシュランガイド東京6年連続受賞の人気ラーメン店がプロデュースした新店「純手揉み中華れん」がオープンする。市内で人気店の閉店が相次ぐ喜多方ラーメンを再び盛り上げ、地域活性化と後継者問題の解消に取り組みたい考えだ。
メニューを監修したのは、会津若松市出身で東京都新宿区に店を構える「らぁ麺やまぐち」店主の山口裕史さんで、新店舗のオーナーには元会津若松市職員の一条和幸さん(53)が就いた。2人はラーメンの情報交流サイトで出会い、30年以上の付き合いがある。高齢化や後継者不足によりラーメン店の閉店が続く状況に危機感を抱いた一条さんが昨年夏、山口さんに会津での出店を打診したところ、山口さんから「プロデュースするので店を出してほしい」と言われた。一条さんは一念発起し、3月末で会津若松市職員を早期退職。山口さんと共に開店に向け準備を進めてきた。
麺は県推奨品種の小麦「夏黄金」と、もち小麦「もち姫」をブレンドしたオリジナルの手もみ太縮れ麺を採用。スープは会津地鶏や九十九里産の煮干しを使ったしょうゆスープとした。チャーシューと手作りのワンタン、味付け卵が載った「特製中華そば」(税込み1300円)は王道の喜多方ラーメンを継承しつつ、新鮮さを感じる食感と味わいに仕上げた。山口さんは「一口食べて記憶に残るようなラーメンを目指し、地元会津に貢献したい」と語り、将来的にはラーメンスクールを開校し、担い手の育成にも着手したい考えだ。一条さんは「ラーメンを活用した交流人口の増加につなげたい」と話している。
住所は喜多方市寺町4741。木曜定休で営業時間は午前11時から午後3時まで。