【2025夏の高校野球福島大会 総評】福島県内勢力変化の兆し ノーシード快進撃 強豪の序盤敗退相次ぐ

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【2025夏の高校野球福島大会 総評】福島県内勢力変化の兆し ノーシード快進撃 強豪の序盤敗退相次ぐ

福島のニュース


61チーム68校が出場した第107回全国高校野球選手権福島大会は、第1シード聖光学院が4年連続20度目の優勝を果たして幕を閉じた。一方でノーシードの会津北嶺が快進撃を見せ、シード校の序盤での敗退が相次ぐなど県内の勢力図の移り変わりを予感させる大会となった。
聖光学院は初戦の2回戦で福島北・伊達を11―4の八回コールド、3回戦は投手戦をものにして郡山商を3―1で下した。準々決勝は日大東北に先制点を許したが、7―2で圧勝。準決勝は二回に失った5点差を地道に追い上げて6―5で光南に逆転勝ちし、王者の底力を存分に示した。
会津北嶺は1回戦で福島明成に18―2の五回コールドで大勝。2回戦は第3シード東日大昌平に4―1、3回戦は安積に7―4で快勝した。準々決勝は八回の猛攻で福島成蹊を6―3、準決勝は三、四回の8得点で第2シード学法石川を8―7で退けた。創部8年目で初、会津勢40年ぶりの決勝だった。
シード常連校が前半で姿を消す波乱の展開となった。福島商は1回戦、東日大昌平とふたば未来は2回戦で敗れた。一方、安積黎明は5年ぶり、相馬連合(相馬・相馬総合)は初の16強、福島成蹊は4年ぶりに8強入りした。
県内で初めて「単独廃校ルール」を活用した本宮が1勝を挙げるなど部員不足が進む県高校野球界にとって明るい話題もあった。
聖光学院は昨夏、1回戦で鶴岡東に惜敗した。悔しさをばねに躍進し、深紅の優勝旗を持ち帰るナインに期待したい。(取材班)