福島のニュース
苦しみながらも第107回全国高校野球選手権福島大会を優勝した聖光学院。斎藤智也監督は「甲子園ではさらなる接戦が予想される」とし、全国の強豪との対戦はプレーの精度を一段階上げる必要性を説く。福島大会では攻守ともに試合の立ち上がりなどが課題となった。いかに打線が早いイニングで相手投手を打ち崩し、投手陣が最少失点で抑えられるかが上位進出の鍵となる。
打線は先制されても要所で点を奪い返すなど勝負強さを発揮してきた。全試合で4番に座り、打率5割、チーム最多の計6打点を挙げた主将の竹内啓汰を中心に、2割9分2厘の猪俣陽向から5割3分8厘の仁平大智と上位から下位まで切れ目がない。9人が犠打、8人が盗塁を記録しており、小技も絡めるなど多彩な攻撃パターンを持つのも強みだ。
投手陣は春の選抜高校野球大会(センバツ)を経験した左の主戦大嶋哲平、速球派の右腕管野蓮、2年の左腕古谷野太心が登板。終盤での失点は少ない一方で立ち上がりを攻められたり、複数失点を許すイニングがあったりした課題を克服できるかが重要となる。守備は5試合で捕手の打撃妨害を含め2失策と堅守を誇っており、全国でも失点を最少に抑えて勝機をつくり出す。
斎藤監督は「貪欲に戦う積極性があれば、勝ち上がれる可能性は高い」と潜在能力の高さを認める。悲願の日本一に向け、ナインは福島大会の成果と課題を携え、31日に甲子園に向かう。