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福島県の猪苗代湖がラムサール条約に登録されたのを受け、アフリカ・ジンバブエで開かれた条約第15回締約国会議(COP15)内で登録認定証を受けた郡山市職員は7月31日、市役所で椎根健雄市長をはじめ関係者に現地での様子を報告した。
会議には市環境部の大越洋子部長、市環境政策課気候変動対策推進室の菊池弘明室長と佐藤佑大主査が参加し、報告会と同じ服装で臨んだ。
登録証を受けた大越部長は、席上放映された椎根市長のビデオメッセージに条約事務局(スイス)のムソンダ・ムンバ事務局長が謝意を示していた様子などを伝え、「湖の良さを発信できた」と成果を語った。
菊池室長はジンバブエの概要やイベント会場に約130人が集まった様子を振り返った。県作成のPR動画も放映した。
椎根市長は3人をたたえた上で、「自然の宝をいかにつないでいくかが大切。環境を守りながら、活用を進めていく」と決意を新たにした。登録に向けて、湖を囲む郡山、会津若松、猪苗代の3市町や県に働きかけてきた日本野鳥の会郡山支部の湯浅大郎支部長は「子ども、孫の代まで美しさをつなげるよう、引き続きの協力をお願いしたい」と述べた。会津支部の児山章二支部長は「国際的位置付けを受けたのを契機に環境保全が促進されてほしい」と話した。
猪苗代湖は7月15日付で官報と条約事務局の登録簿に掲載された。県内では尾瀬に続き2カ所目となる。国際的に貴重な自然環境としての認証を受け、国内外での知名度向上、環境教育や研究の推進、保全に向けた意識醸成などの効果が期待される。(郡山版)