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成り済まし詐欺被害の未然防止に貢献したとして郡山署は28日、ともに福島県郡山市の会社員目黒瑠さん(30)と池田夢香さん(31)に署長感謝状を贈った。
同署などによると2人は6日午後6時ごろ、市内の東邦銀行金屋支店に立ち寄った。目黒さんが同店ATMコーナーに向かうと、携帯電話で何者かと通話しながらATMを操作する80代女性を発見。目黒さんは女性から「NTTファイナンスの職員からアプリの登録料9万6千円分の未納料金を振り込むよう言われているが、うまく振り込めない」などと助けを求められた。
目黒さんが詐欺を疑っていたところ、池田さんが合流。詳しく話を聞くと、女性は「ここまで高額な請求は初めてで、身に覚えがない」などと話した。不審に思った池田さんは、女性の通話相手の電話番号をインターネットで検索。だが、NTTファイナンスの電話番号でないことが発覚した。
2人は女性に詐欺の可能性があると説明し、同署に通報。警察官が現場に到着するまで女性に寄り添った。
贈呈式は同署で行われ、七海暢一署長が2人に感謝状を手渡した。目黒さんは「偶然寄った銀行での出来事だったが、助けられてよかった」、池田さんは「詐欺を身近に感じた。自分も被害に遭わないよう、改めて気を付けたい」と話した。(郡山版)