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福島県会津若松市や県立博物館、市内の文化団体などでつくるあいづまちなかアートプロジェクト実行委員会(委員長・室井照平市長)は11日、市内の野口英世青春広場のDr.野口館に、芸術を介して交流できる「アートセンター」をオープンする。今年度は週末を中心に作品鑑賞やワークショップなどを開き、地域を盛り上げる。将来的には年間を通しての開催を目指す。
同実行委員会は毎年秋に市内で大規模展覧会を企画し、多くの市民が美術作品に触れられる機会を設けてきた。だが、期間限定の開催や一方的な作品展示では、市民の芸術文化に対する興味関心や、交流が一過性に終わってしまっていた。
アートセンターを開設するDr.野口館は2005(平成17)年に野口英世を顕彰し、市民や観光客らの憩いの場として設けられた民営の複合施設。施設の4テナントのうち、アートセンターは約5坪と約8坪の場所に構える。約8坪の区画で、市の収蔵作品や会津地域の作家の作品、市民が持ち寄った紹介したい作品などを展示する。和紙や切り絵などのワークショップも開催し、参加者の作品も随時並べる。展覧会などの情報発信も行うなど、アートに触れながら交流できる総合的な拠点とする。
今年度は試験的に運用し、鑑賞会やワークショップなどは週末に開催する。来年度以降の平日開催を目指し、運営体制を確立する。副委員長で会津美術協会の馬場泰会長は「芸術に触れる楽しさを発信し『いかにアートで幸せになれるか、何ができるか』をみんなで考える場所にしたい」と話した。