陸上女子200日本新 井戸(東邦銀行)インタビュー 理想の走りへ手応え 福島県民の応援励み 桃食べリフレッシュ

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3日に山梨県富士吉田市の富士山の銘水スタジアムで行われた陸上の富士北麓ワールドトライアルの女子200メートル決勝で、日本記録を9年ぶりに更新し22秒79をたたき出した井戸アビゲイル風果(東邦銀行)が福島民報社のインタビューに応じた。「心身ともに良い状態」「一歩一歩理想の走りに近づいている」と手応えを口にし、世界選手権での日本代表選出に向け「(福島県民の)喜びの声が励みになる」と述べた。
―22秒79の日本新記録を樹立した要因は何か。
「ラスト50メートルでストライドが間延びせずに最後まで速度を維持して走り抜けることができた」
―当日のレース運びで意識したことは。
「予選でコーナーを抜けた後の加速が良かったので、決勝では終盤の走りにポイントを置いて臨んだ」
―7月の日本選手権と県総合スポーツ大会、3日の富士北麓ワールドトライアルと記録が伸び続けている。
「心身ともに良い状態。今までは課題が絞り切れない状態だったが、前半の走りや後半のストライドなど日本選手権からトライアルまで課題を乗り越えて進めている。足りない部分はまだまだあるが、一歩一歩理想の走りに近づいている」
―9月の世界選手権東京大会の開催国枠エントリー設定記録22秒92を突破し、出場へ大きく近づいた。どう調整していくか。
「今回のようなタイムをコンスタントに出せるように、コーナーの走り方やフォームを確認しながら調整する」
―福島へ移り約1年半が経過する。練習、生活環境をどう感じているか。
「国内や世界で活躍する選手と練習できるなど競技と向き合える環境が整っている。桃を食べてリフレッシュできたり、緑が多いため落ち着いて毎日を過ごせている」
―今後の目標は。
「世界選手権の選考期限である24日まで2戦ある。日本代表選出に向けて上位に入りたい」
―ファンや県民にメッセージを。
「日頃から温かく応援してもらい非常に感謝している。応援を励みにこれからも頑張りたい」
いど・アビゲイル・ふうか
岐阜県美濃加茂市出身。至学館高(名古屋市)、甲南大(神戸市)を経て、2024(令和6)年春から東邦銀行所属。専門種目は200メートル。7月の日本選手権で女子100メートル、女子200メートルを制し、県勢初の2冠を達成。3日の富士北麓ワールドトライアルの女子200メートル決勝を22秒79の日本新記録で制した。9月に東京都で開催する世界選手権出場を目指す。24歳。