地元復興へ 児童らの思い詰まった「キュウリジャム」復活 都路小元教諭 関根理子さん 福島県田村市に加工場開設

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地元復興へ 児童らの思い詰まった「キュウリジャム」復活 都路小元教諭 関根理子さん 福島県田村市に加工場開設

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都路小の元教諭関根理子[あやこ]さん(52)は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生後に子どもたちと開発した「キュウリジャム」を作る加工場を福島県田村市に開いた。復興へ歩む古里を元気づけたいとの児童の思いや地域の期待が詰まったジャムは、9日の地区の祭りでお披露目される。
キュウリジャムは2015(平成27)年、古道小5年生がキュウリを育て、レシピを考える中で誕生。キュウリを煮詰めてジャムにした一品で、地域住民の協力やプロの助言を受けて商品化。統合した都路小児童に引き継がれた。学習現場での活用に加え、地域のイベントでも販売され、地域活性化の希望となった。
ただ、ジャムを煮込むのに5時間以上要する手間などから次第に作られなくなっていた。関根さんは他校への転勤を経て今春、教員を早期退職。一念発起して自分が製造すると決めた。親族の家を加工場にして鍋やシンクなども整え、必要な資格を取った。
加工場は「ゆめか」。開発当初、児童らが「キュウリジャムで地域が元気になればいい」「近くに加工場ができれば働きたい」などと話していたことから命名した。「子どもたちと地域の夢をつなげたい」と意気込んでいる。
キュウリジャムは100グラム650円。ヨーグルトやアイス、パフェにして食べるのがお薦めだという。取引のある市内の店に置く他、注文があれば発送も行う。








9日は市内都路町の古道体育館周辺で開かれる「灯まつり&盆踊り大会」に出店する。商品に関わった卒業生らと一緒に料理教室なども開く。