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福島県内の児童生徒が双葉郡内の施設や団体を取材した「ジャーナリストスクール」の発表会は16日、郡山市のビッグアイ7階・市民交流プラザで開かれた。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から14年が過ぎた各地を訪れ執筆・編集した新聞を特別講師のジャーナリスト池上彰さんらに披露し、講評を受けた。
小学5年生から高校2年生までの39人が6班に分かれ、中間貯蔵事業情報センター(大熊町)、福島水素エネルギー研究フィールド(浪江町)など6カ所を取材した成果をそれぞれまとめた。新聞を示しながら、取材先の概要や担当者のインタビュー、将来の見通しなどを口頭で説明した。「取材したことを記事にするのは大変」「ふくしまの現在と未来を県内外に伝えたい」などと感想や抱負を語った。
池上さんは児童生徒と昼食をともにしたほか、各班の新聞を講評。「取材を受けた人の苦労や思いが分かる」「現地の現在の姿が伝わる」とたたえた。記事を一部直したほか、口頭で説明した部分を記事に盛り込んだ方が良いなどのアドバイスもした。
ジャーナリストスクールは県、ふくしまの学び実行委員会の主催で2013(平成25)年に始まり13回目。子どもたちは今月7日に取材し、10、11の両日に執筆・編集に取り組んだ。福島民報社の社員、過去のジャーナリストスクール参加者らが支援した。
完成した新聞はタブロイド判にまとめて6万部を印刷し、県内の学校や県内外の避難先などに届ける。