福島のニュース
福島県が生んだ「医聖」の名を冠した政府の医学賞「第5回野口英世アフリカ賞」を受けたアブドゥライ・ジムデ博士(61)=マリ=と、熱帯病「アフリカ睡眠病」の治療薬開発などに取り組む非営利組織「顧みられない病気の新薬開発イニシアチブ(DNDi)」=本部・スイス=の関係者は24日来県し、猪苗代町と会津若松市で野口博士ゆかりの地を巡った。
一行は町内の野口英世記念館を視察。施設を運営する公益財団法人野口英世記念会の倉根一郎理事長の案内で野口博士の研究資料などを見て回った。DNDiからはルイス・ピサロ代表(52)=チリ=、コンゴ事務所のムトンボ・カロンジ臨床事業責任者(53)=コンゴ=らが訪れた。
野口英世アフリカ賞は野口博士の志を継ぐ医療従事者らを顕彰している。ジムデ博士はマラリアの治療や病状に関する共同研究に貢献。DNDiは治療薬のない「顧みられない病気」に苦しむ人々に向け、安全で有効かつ入手可能な価格の治療薬・治療法の研究開発に励んでいる。