避難所の食事を健康的でおいしく 「発酵防災食ワークショップ」始まる 福島県いわき市

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避難所の食事を健康的でおいしく 「発酵防災食ワークショップ」始まる 福島県いわき市

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災害で避難所生活を余儀なくされた際、支援物資による食料に発酵食を組み合わせて健康的でおいしい食事を取る―。そんな、心身を元気に保つ方法を学ぶ「発酵防災食ワークショップ」は、福島県いわき市南台の「みなみテラス」で初めて開かれた。計6回程度の開催を予定している。
NPO法人勿来まちづくりサポートセンターの主催。理事長の舘敬さんは東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生後、いち早くボランティアセンターを設け、避難者の食料調達などにあたった。精神的に追い詰められた避難者が支援物資の冷めたおにぎりなどを食べ、徐々に食欲と元気を無くしていく様子を目にした。そうした経験を基に、発酵調味料を防災食に加えて味や見た目を変えることで五感を刺激し、栄養面の改善も期待できると考えた。
ワークショップには市民約20人が参加した。電気、水道などが使えない想定でカセットコンロとフライパンだけを使い、玉ねぎ醤やカレー麹を使った炒めご飯、生姜麹のスープを発酵食品ソムリエの栗原麻美さんの指導で調理した。参加者は「とてもおいしい」「ほっとできる味」などと感想を述べながら試食していた。
震災後間もなくから勿来地区などで被災者支援を行っている筑波大生のボランティア団体「Tukuba
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3・11」と芝浦工業大生の「笑顔のまち
なこそプロジェクト」が協力した。■5日、2回目のワークショップ開催
参加者募集
2回目のワークショップを5日午前10時から、いわき市南台のみなみテラスで開く。参加者を募っている。甘酒と乾パンなどを使って調理する。参加費は1人千円でエプロン、筆記用具を用意する。申し込み、問い合わせは勿来まちづくりサポートセンターへ。(いわき版)