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福島県郡山市のヨーク開成山スタジアム(開成山野球場)で5日に行われた第19回市町村対抗県軟式野球大会の決勝で、いわき市ナインはチーム内の絆を強めることで実現できた「自然体のプレー」で、連覇回数を4に、優勝回数を6にそれぞれ伸ばした。星龍之介主将は「優勝できて本当に良かった。応援してくれた市民に良い報告ができる」と喜びを爆発させた。
主将に就任し3年目。チームは今年7月に始動したが、選手の仕事や家庭の都合が重なり、今大会まで全体練習は1度しか行えなかった。3連覇中と他の市町村に追われる立場である中、チームの完成度に不安を感じていた。「プレーでの連係ができないなら、言葉でのやりとりから始めよう」。バスでの移動時間も有効活用し、新加入したメンバーらと積極的にコミュニケーションを取る意識を選手に浸透させた。チーム内で心を一つにした結果が、普段通りの力を出せるムードをつくり上げたという。
今年から指揮を執る元チームメートの渡辺貴大監督からの「先制点を奪って、流れをつかむのが自分たちの野球」を目標に今大会に臨んだ。チームは決勝を含めた全5試合で先制し、投手が相手打線を抑え込む最高の形で勝ち上がってきた。星主将は「監督の重圧は大変だったと思うが、祝うことができてうれしい」と指揮官を胴上げしながら歓喜した。〝最強〟の布陣をけん引した星主将は「来年は第20回大会で節目の年。5連覇を目指していく」とさらなる高みを見据えた。

