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金獅子旗と知事杯を懸けた第19回市町村対抗県軟式野球大会の最終日は5日、福島県郡山市のヨーク開成山スタジアム(開成山野球場)で準決勝と決勝を行った。決勝はいわき市が本宮市を6―0で下し、4連覇を果たした。
表彰式では芳見弘一福島民報社社長が賞状と金獅子旗、優勝杯を、丹治貴子県文化スポーツ局次長が賞状と知事杯をいわき市の星龍之介主将らに贈った。特別協賛のリオン・ドールコーポレーション、JA共済連福島から副賞が贈呈された。
芳見社長が「復興の道を歩む県民、それぞれの市町村の皆さんを勇気づける戦いぶりだった」とあいさつし、橋本隆一県野球連盟会長代行が「いわき市の実力は群を抜いていた。各市町村は『打倒いわき市』を目指し頑張ってほしい」と講評した。棄権を除く58市町村の代表チームがトーナメントで争った。■いわき6―0本宮
いわき市は準決勝までの4試合で39得点した強力打線を武器に、決勝でも本宮市を圧倒した。2―0の三回2死一、三塁の場面でいわきペースを決定付ける2点二塁打を放った小泉拓は「追加点を取って楽に試合を運びたい場面だった。決勝で打ててよかった」と会心の一打を喜んだ。
二回1死一塁で甘く入ってきた内角の直球を見逃し、打って走者を進められなかったことを反省。雪辱を期す中で回ってきた三回の打席。2ボールから直球に狙いを絞って打ち返した球は、2人を本塁にかえす適時打となった。二塁上で思わず白い歯をのぞかせた。
チームには初球から積極的に強振できる選手が多い。小泉も打撃力向上を目指して毎日千スイングを目標にバットを振り込んできた。厳しい練習が大事な一戦で最高の結果をもたらした。
チームは解散し、ナインはそれぞれの練習に戻るが、頂点にこだわる貪欲さは変わらない。「さらにトレーニングを積み、またみんなで優勝の喜びを味わいたい」。4連覇の余韻に浸りながらも、来年の戦いを見据えた。

