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福島市街地の空きスペースを活用してイベントを開催する社会実験「Park(ing)Cafe」(パーキングカフェ)は3日間、同市置賜町の市民ギャラリー跡地のシカク広場で行われた。
市民や学生の有志でつくる団体「FuTU(ふつう)」の主催。JR福島駅前に公園など人が集まる場が少ないとして、街にあるさまざまな空間を使い、にぎわいづくりや地域の価値向上につなげる取り組み。昨年9月にはコインパーキング3台分の場所にキッチンカーやコーヒースタンドを出店した。今回は第2弾。シカク広場を整備した県建築士事務所協会県北支部青年部の共催。
広場に隣接する空き地に人工芝を敷いて緑地を2~3倍に広げ、いすや机になる家具を設置。3日間で市内のコーヒー店やバー計4店舗が出店した。来場者は飲み物を楽しみながら、仕事や家族とのだんらんなど思い思いの時間を過ごした。
FuTUは来場者にアンケートを行った。44人から回答があり、空間について「リラックスできた」「普段と違う気分を味わえた」など前向きな意見が大多数だった。近くを通りかかって来場した人もおり、まちなかの回遊性を高める効果も考えられるとしている。
来場者の約64%は広場の利用をきっかけに周辺の店舗や施設に立ち寄った。FuTU代表の脇駿介さん(福島大大学院2年)は「地域にとって価値のある広場だと分かった。周辺店舗と一緒に今後の活用について検討を続けたい」と語った。
イベントに出店したエムロースト珈琲の丹治真樹志さんは「広場の日常使いをイメージできた。非日常の大きなイベントもいいが、人が多く集まるのは一時的だ」と話した。(県北版)

