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福島県郡山市湖南町横沢の市重要無形民俗文化財「横沢の麓山まつり」は4、5の両日、「鎮座1200年祭」として麓山神社などで催された。子どもが主な神事を務める祭りに、5年ぶりに小中学生が臨んだ。子どもの元気な声は地域をつなぐ民俗行事を盛り上げた。
横沢地区と近隣地区の小中学生4人が参加した。4日の宵祭りは三浦寛紀宮司と共に麓山のふもとの斎場で水ごりした後、社務所前で火渡りの神事に臨んだ。本祭りの5日は早朝に腰しめ縄をして山に登り、麓山神社に裸参りをした。
横沢地区の勝又裕希さん(湖南小中学校3年)は「お祭りは知っていたし、ずっとやってみたかった」と楽しそうに話した。横沢麓山まつり保存会長の勝又洋一さんは「子どものにぎやかな声が聞こえ、横沢の祭りらしかった」と喜んだ。
5日は家々を巡るみこし渡御があった。三浦宮司が神事を行い、東間友秀行政区長、滝田兵一氏子総代代表らが玉串をささげた。花火を合図に、ご神体を移したみこしが家々を巡った。
山の神への信仰「ハヤマ信仰」に基づく祭りで、市内では横沢地区に唯一残る。平安時代初期の大凶作の際、悪霊鎮護のため、825(天長2)年に「大山祇命」「羽山津見命」の2神が鎮座したのが始まりとされる。(郡山版)

