福島県産バイオエタノールの乗用車とバイクで公道を試験走行 大熊町から福島市まで約100キロ

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福島県産バイオエタノールの乗用車とバイクで公道を試験走行 大熊町から福島市まで約100キロ

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福島県産の原料を使ったバイオ燃料製造に取り組む大熊町の「次世代グリーンCO2燃料技術研究組合」は13日、バイオエタノールを使用した車両で公道を試験走行した。軽乗用車や乗用車、オートバイ計6台が町内の生産研究事業所から福島市の道の駅ふくしままでの約100キロを問題なく走れることを確認。さらに改善を重ねて実用化へとつなげる。
ガソリンに組合が製造したバイオエタノールを10%混ぜた燃料と3%混ぜた燃料を使用。組合を構成する各社のバイオ燃料対応車に給油した後、大熊町役場や浪江町の道の駅なみえを経て常磐自動車道と東北中央自動車道などを走り、燃費などを確かめた。
出発を前にセレモニーを行い、吉田淳町長が「尽力のたまものが形になった。活用への期待が膨らむ」とあいさつ。組合の中田浩一理事長は「製造までには想像していない課題も生じたが改善を重ねて効率を上げながらレベルアップできている」と振り返った。
同組合はトヨタ自動車やENEOS(エネオス)、スズキ、マツダなど7社で構成する。昨年11月、町内に生産研究事業所を設け、浪江町で栽培したイネ科の植物「ソルガム」などを原料にした燃料を製造している。燃料は燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出するが、原料を栽培する過程でCO2を吸収する。CO2を相殺するサイクルが成り立ち、脱炭素に役立つとされる。