福島のニュース
英国で日本の酒や食を発信するイベント「Drink
Japan
2025」が10、11の両日、ロンドン・ビクトリア地区のリンドリー・ホールで催された。在英県人会ロンドンしゃくなげ会長を務め、3月に亡くなった満山喜郎さん(福島県白河市大信出身)の写真を飾った「福島テーブル」が設けられ、多彩な県産品が紹介された。
酒サムライ英国代表でふくしまの酒マイスターの吉武理恵さんが主催し、昨年に続き2回目。福島テーブルには県が出展し、桃ゼリーや桃ジュース、ダッタンそば茶、食べるラー油などが試食提供、販売された。ロンドンしゃくなげ会員らが手伝った。二本松市の人気酒造もブースを出し、来場者に地酒を紹介した。
来場したロンドン在住のアダムさんとソフィーさんは「福島は2011年の大震災の地として津波や原発事故のことは知っているが実際に商品を手に取るのは初めて。そば茶は香ばしくておいしい。朝のヨーグルトに混ぜて楽しみたい。桃ジュースも品質が素晴らしい」と高く評価。アダムさんは「父が原子力関係の研究者で、現在の状況も理解している。福島の物を心配したことはない。外に発信してくれてうれしい。ありがとう」と続けた。
イベントには英国で急速に広がる日本の酒や食品への関心を背景に37社が出展し、多くのレストラン関係者や一般来場者が訪れた。吉武さんは「英国での日本酒の需要は確実に増えている。今年も大成功。来年はさらに皆さんと力を合わせて、より良いイベントにしていきたい」と語った。
ロンドンしゃくなげ会の加藤絢子さん(白河市出身)が福島民報社に伝えた。

