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国が阿武隈川治水対策として整備を進める遊水地内の試験ほ場で収穫されたコメが15日、福島県鏡石町内の小中学校で学校給食として提供された。阿武隈川上流遊水地で収穫したコメが提供されるのは今回が初めて。
国土交通省福島河川国道事務所が遊水地内の土地の利活用に理解を深めてもらおうとコシヒカリ約600キロを提供した。鏡石二小では提供されたコメを使った麦ご飯が配膳され、子どもはサンマのみぞれ煮やなめこ汁など秋の味覚とともに口いっぱいに頰張っていた。コメは10月末まで計6日振る舞われる。
試験ほ場は今年5月に玉川村のコメ農家仁井田健さんが広さ約42アールの水田に稲の作付けを始め、福島河川国道事務所が稲の生育への影響を調査していた。9月の稲刈りでは約2・5トンを収穫し、外部機関などが栄養成分など安全性を確認した。同事務所は今後、矢吹町、玉川村にも同量程度のコメを提供する予定。

