人口減少の現状解説 福島県会津地方振興局長 今野さんが講演 持続可能な地域づくり訴える

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人口減少の現状解説 福島県会津地方振興局長 今野さんが講演 持続可能な地域づくり訴える

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会津経済研究会(木曜会・新城猪之吉代表幹事)の第339回例会は16日、福島県会津若松市の会津若松ワシントンホテルで開かれ、県会津地方振興局長の今野一宏さんが「人口減少の現状と持続可能な地域を目指して」と題して講演した。
今野さんは、県内の人口減少傾向が他の都道府県よりも顕著な理由について「若い女性の域外流出が男女比の不均衡を招き、それが未婚率の上昇、さらに出生数の減少につながっている。社会動態と自然動態が相互に影響し人口減少が加速している」と分析した。
会津若松市の場合、会津地域からは転入超過となっている半面、南関東地方や東京都、県中地域には大幅な転出超過になっているとし、「女性は東京都、宮城県への流出が多い」と指摘した。
福島県や県内市町村が取り組む婚活事業、移住・定住事業の成果を紹介した上で、持続可能な地域を目指すには、観光を中心とした交流人口の創出が重要だと強調。「歴史や文化、自然などの地域資源を生かして他の地域にない魅力を創出し、一人一人の所得を高めることが大切」とし、会津地方は、そうした資源を備えているとの見方を示した。「人を呼び込む力は、住民が地域を愛する『シビックプライド』の高さに比例する」とも語った。








会津経済研究会は会津若松市を中心とした経済人の研修の場で、毎月第3木曜日に例会を開いている。事務局は福島民報社会津若松支社。(会津版)