福島のニュース
福島県相馬市で19日に行われた第12回市町村対抗県ソフトボール大会の決勝は、福島市が郡山市を下し、5年ぶり3度目の優勝を飾った。前回大会と同じ顔合わせとなった一戦に、福島市のナインが「雪辱を果たす」と心を一つにして臨んだ。
最後の打者を二ゴロに打ち取ると、福島市ナインがマウンドに集まり、歓喜の輪をつくった。昨年の決勝で敗れた直後、大野光貴主将は「悔しい気持ちを忘れず、来年こそ優勝しよう」と仲間に呼びかけた。王座を争う最後の相手は郡山市になると想定し、8月から練習に励んだ。対戦する投手の特徴を頭に入れ、本番では各打者が狙い球を絞って打席に立った。同点の五回裏、1死一、三塁で大野主将が放った犠飛は勝ち越しの一打となった。
もう一つ、勝利への執念を燃やす要因があった。大会直前の9月下旬、監督の矢吹淳さんが46歳で亡くなった。選手の個性と意思を大事にする姿勢が慕われていた。選手は矢吹さんの背番号「30」が入ったユニホームをベンチに持ち込み、ともに戦った。大野主将は試合後、「どうしても監督に最高の報告がしたかった」と語り、安[あん]堵[ど]の表情を浮かべた。
佐藤一雄監督代行は「監督が目指した伸び伸びとプレーできる環境づくりを継承した。頼もしい選手がそろう、いいチームになった」と目を細めた。■大変うれしい木幡市長
木幡浩福島市長は「市民の代表としてチーム一丸となり、優勝を成し遂げたことは大変うれしい」とコメントした。

