福島のニュース
福島市で自動車部品などを製造するNOK福島事業場は20日、社員食堂を子ども食堂として地域の小学生らに開放する取り組みを始めた。従業員がボランティアで運営に携わり、食事の提供や宿題の支援に加え、自社の強みを生かしたものづくり実験などの場を提供する。市子ども食堂NETによると、企業が自社の社員食堂を子ども食堂に活用するのは県内で初めて。
JR南福島駅の西側約500メートルにある福島事業場は住宅街に囲まれた立地を踏まえ、地元の永井川区と防災支援協定を締結するなど地域貢献に力を入れてきた。8月に社員食堂を改装したのに合わせ、住民に開かれた活動を強化しようと子ども食堂を企画した。「NOKこども食堂~まんまるひろば~」と銘打ち、月1回催す計画。高校生や大学生もボランティアとして運営に関わる。
初日は事業場近隣の子どもたちやその家族13組、合わせて約30人が参加した。福島事業場で製造し、国内の自動車向けシェア7割を占める部品「オイルシール」に理解を深める実験などを楽しんだ後、カレーライスを味わった。大森小1年の中村康太さん(7)は「とてもおいしかった。また来たい」と笑顔を見せ、母絵璃子さん(41)は「物価高の中、心強い取り組み」と感謝した。
今後は毎月第4木曜日に開く予定。参加費は小中学生は無料、高校生以上は1人300円。参加や問い合わせは専用のLINE(ライン)アカウントから。

