福島のニュース
コーヒーの抽出技術や知識、接客を競う「タリーズフェスティバル2025」のバリスタコンテスト社員フェローの部で全国約千人の頂点に立った。栄誉を胸に、勤務する福島市中心部の店舗で、接客に励んでいる。
全国大会に向け、営業後にスタッフと練習を重ねてきた。徒歩での通勤中や入浴中も本番の持ち時間16分を想定して発表内容を繰り返し口にした。大会当日、「普段の様子が伝われば大丈夫」と笑顔を心がけて臨んだ。優勝者として呼ばれた瞬間、努力してきた日々がよみがえった。
大学1年の時、タリーズコーヒーでアルバイトを始めた。コーヒーの苦さが口に合わず飲む習慣はなかったが「お客さんが笑顔になってほしい」と入れ方や豆の勉強を進めた。奥深い世界に、次第に魅了された。大学で学んでいた建築の道と悩んだ末、専業のバリスタとして探究を続けることを決意した。
「葛藤もあったがこの道に進んで良かった」。約20人のスタッフにコーヒーや接客業の素晴らしさを伝えるのが目標だ。地域の人を幸せにする願いを込め、今日もコーヒーを入れる。(小林大士)
東京都西東京市出身。法政大付属一高卒。千葉工大入学後、タリーズコーヒーでアルバイトを始めた。2019年に社員となり、東京近郊の店舗を歴任し、昨年4月に福島市の「タリーズコーヒー&TEAエスパル福島店」に着任した。

