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福島県南相馬市小高区の国史跡「浦尻貝塚」から出土した縄文土器を再現する「土器づくり講座」の最終日は19日、浦尻貝塚にある縄文の丘公園で開かれ、野焼きで縄文土器を完成させ、太古の文化に触れた。
古里の歴史と文化に理解を深めようと、市教委が主催した。元東北歴史博物館学芸員の菊地逸夫さんを講師に迎えた。市民ら15人が受講した。
受講者は9月に土器の形を作った。浦尻貝塚から出土した縄文中期の土器を見本に、菊地さんの指導で成形した。粘土を輪にして重ねて土器を作り、縄の跡を付けたり、ひも状の粘土を貼り付けたりして模様をつけた。
最終日は乾燥させた土器を、野焼きして完成させる工程に取り組んだ。火起こしも、木をこすりつける太古の方法で行った。まきの炎で土器を焼き上げた。自然の素材を生かした縄文人の知識と技を体験した。
菊地さんが作った土器で煮炊きする実験にも挑戦した。(相双版)

