「宵蛍」廃材や和紙で優しい光 あぶくま支援学校でランプシェード製作 福島県郡山市

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「宵蛍」廃材や和紙で優しい光 あぶくま支援学校でランプシェード製作 福島県郡山市

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福島県郡山市の日ノ出工機と市内の県立あぶくま支援学校高等部の生徒は、同社など市内のものづくり企業や伝統工芸の技術を結集したランプシェード製作を進めている。ほのかな明かりを楽しんでほしいとの思いから「宵蛍」と名付けた。飲食店や美容室などに飾ってもらう予定だ。
県郡山地区木材木工工業団地協同組合が県産スギの枠組みを提供した。アクセサリー製造で生じる真ちゅうの廃材を使った日ノ出工機の金属板、岩崎ガラス工芸社のステンドグラス、市内中田町の伝統工芸品「海老根伝統手漉和紙」を側面に使用する。レーザー加工はステップ・エンジニアリングが担う。
日ノ出工機の渡辺拓美社長が田村高サッカー部の恩師・柳沼公市教諭に相談し、共同製作が実現した。週3回の作業学習の時間で、木工班の1~3年生7人が組み立て、塗装、焼き入れなどに励んでいる。塗装作業を担当する角掛大地さん(3年)は「出っ張りがないようにしたい」と丁寧な作業を心がける。
25、26両日の「全国産業教育フェア福島大会(さんフェア福島)」(郡山市)や11月7、8両日の「オープンファクトリー郡山」(同)で、月とウサギをモチーフにした試作品などを展示する。渡辺さんは「障害の有無に関係なく、ものづくりの楽しさを知ってほしい。企業にとっても地域との協力はブランディングになる」としている。(郡山版)