修築30年記念シンポ 専門家が石垣の価値語る 二本松城跡(福島県二本松市)

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修築30年記念シンポ 専門家が石垣の価値語る 二本松城跡(福島県二本松市)

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二本松城跡本丸石垣修築復元事業竣工30年を記念したシンポジウム「二本松城跡の石垣修築復元とその意義」は18日、福島県二本松市の県男女共生センターで開かれた。石垣の文化財工事の先進例となった修復事業に光を当て、理解と保全継承の大切さを発信した。
市、市教委の主催、北日本近世城郭検討会の共催で、大勢の歴史ファンらが訪れた。北垣聰一郎石川県金沢城調査研究所名誉所長が「国史跡二本松城跡の石垣修理事業から学んだこと」と題して基調講演し歴史や構造、技術を解説した。
北日本近世城郭検討会の金森安孝さんが司会を務め、北垣名誉所長、宮武正登佐賀大教授、上月保道文化財石垣技能者、鈴木功白河市文化財専門研究員、根本豊徳二本松市文化財保護審議会委員がパネル討論で知見や修復の苦心を説明した。
宮武教授は二本松城で最も古い石垣の一つである高さ約13メートルの本丸直下大石垣を「現存する豊臣時代の石垣で日本最大級」として価値を強調。別の旧石垣を復元し移築展示した手法も評価した。
市内のにほんまつ城報館では、特別企画展「二本松城の石垣」を11月24日まで開いている。問い合わせは二本松歴史館へ。(県北版)