名所の桜並木、住民が守る 福島県猪苗代町の観音寺川、保全活動スタート 剪定枝木を加工販売、維持管理費に

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名所の桜並木、住民が守る 福島県猪苗代町の観音寺川、保全活動スタート 剪定枝木を加工販売、維持管理費に

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福島県猪苗代町の名所「観音寺川の桜並木」の保全活動が住民らの手で本格的に始まった。剪定した枝木を炭などにして商品化し、売り上げの一部を樹木の維持管理費に充てて継続的に活動に取り組む。
川の両岸約1キロにわたり約150本のソメイヨシノやエドヒガンが並ぶ。春には咲き競う花が多くの観光客を魅了するが、1932(昭和7)年の植栽から90年以上が経過し、老木化が進んでいる。
住民でつくる「川桁山自然公園保勝会」が中心となり、樹木医と連携しながら枝切りや病害虫対策を講じる。切り落とした枝木は地元の企業が「桜スモークチップ」「桜炭」などに加工して販売する。売り上げの一部は保全費に還元される仕組みだ。
24日には害虫を駆除する「こも巻き」を初めて行った。保勝会長の小檜山利一郎さん(80)は「継続できる活動体制を整え、美しい景色を後世に残していく」と誓っている。