福島のニュース
福島県初開催の全国産業教育フェア福島大会(さんフェア福島)は25日、福島県郡山市のビッグパレット福島などで開幕した。全国の専門学科の高校が持つ教育の知見や技術を共有し、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興を担う産業人材の育成につなげる。26日まで。
福島県内からは延べ約120校の約130人が展示や競技会に臨み、震災と原発事故からの復興や地域振興と結びついた「福島ならでは」の学習成果を全国に発信している。来場者は農産物の販売、発表、体験ブースを通し、風評被害などの課題と向き合った学習の成果を肌で感じている。
産業を取り巻く環境は、生成AIやデジタルトランスフォーメーション(DX)の急激な進展、少子高齢化や人口減少による労働力不足といった課題が山積している。47都道府県から延べ420校の約800人が参加している本大会を契機に関係者は、全国との交流を課題解決の糸口とし、福島県の産業発展につなげると誓う。
大会実行委員会の渡辺博美会長(福島県商工会議所連合会長)は「専門高校生は地域にとって大切な存在だ。団体の垣根を越えて挑戦できる環境を支えていきたい」と語った。鈴木竜次福島県教育長は「他県や他分野での取り組みを知り、互いに高め合う機会としてほしい」と期待した。
全国産業振興大会福島大会も開き、教育や産業関係者が決議文を採択。産業の課題解決に向けて中核を担う専門高校の発展に向け、地元企業との連携した教育課程の充実、中学生からの実践的な学びの重要性を盛り込んだ。

