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福島県郡山市で開かれてきた全国産業教育フェア福島大会(さんフェア福島)は26日閉幕した。参加者は大会を通して得たつながりや気付きを産業教育の発展に生かしていくことを誓った。最終日は、専門高校生が技術力や発想力を競う四つの競技会が郡山、伊達の両市で開かれ、専門分野の知見を高め合った。
観光ビジネスアイデア、調理、ロボット、介護技術の分野でそれぞれ競った。このうち、全国高校ロボット競技大会は郡山市の宝来屋ボンズアリーナ(郡山総合体育館)で開かれ、72チームが臨んだ。出場校同士が交流する時間が設けられ、選手が工夫した点などを共有した。
須賀川市の清陵情報高からは2チームが臨んだ。予選突破はかなわなかったが、鳥本望祥さん(情報電子科1年)は他校からアイデアを得たといい、「参考にして次の大会に向けて改良したい」と意欲を見せた。上遠野謙吾さん(同3年)は「ロボット競技では知識や発想力を鍛えられた。プログラミングで生活を支える人になりたい」と語った。
メイン会場の郡山市のビッグパレットふくしまで、矢吹町の光南高がファッションショーを催し、総合学科の学びの多様さを披露した。会津木綿製品を作る山田木綿織元(会津若松市)を見学するなどし、家庭系列被服分野の選択者が制作した浴衣を中心に着た。生徒が作った曲がステージを彩った。
ビッグパレットふくしまで閉会式を行い、次期開催県の佐賀県教委に大会旗を引き継いだ。生徒実行委員会委員長の青天目陽向さん(平工高2年)は「復興や創生に向けた産業教育の取り組みを国内外に発信できた」と手応えを語った。さらに、「将来の産業界を担う者として、課題を解決する力を生かし続けたい」と誓った。

