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福島県浪江町を拠点に活動する民舞踊「武扇会」は設立50周年を迎えた。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故による避難を経て帰還した会員と、古里を離れて暮らす会員がともに活動しながら互いの絆を強める場となっている。19日、町内の福島いこいの村なみえでお祝い会が開かれた。
武扇会は1975(昭和50)年に設立された。震災が発生する前は県内33カ所で教室を開き、合わせて約200人の会員が踊りを楽しんでいた。現在は浪江町など県内12カ所で計70人ほどの会員が在籍している。
お祝い会には会員ら約60人が参加した。節目の年を祝うとともに食事を囲んで親交を深め合った。この日は町地域スポーツセンターで武扇会の交流会も開かれ、会員が練習の成果を披露した。浪江町出身の歌手沢田貞夫さん、地元の和太鼓チーム「太鼓浪音」がゲストで訪れた。
武扇会の武扇貴美社中(本名・長岡仁子さん)は「会員の皆さんに助けられてここまで来ることができた。これからも『輪づくり、仲間づくり、健康づくり』をモットーに活動していきたい」と決意を新たにした。(相双版)

