福島のニュース
元県俳句連盟会長の鈴木正治さん(福島市吉倉)は2日、百歳の誕生日を迎えた。4日、入所している市内の老人福祉施設で知事賀寿などが伝達された。鈴木さんは「今日の私があるのは俳句のおかげ。俳句と共に毎日を大切にしたい」と感謝の言葉を述べた。
伝達後、鈴木さんは百歳を記念し、「初冠雪百寿の我を祝ぐがごと」と詠んだ。先日の吾妻山の初冠雪が自分を祝福しているかのように感じ、今の爽やかな気持ちと重ねた。長男正昭さん、次男貢さん、三男幹雄さんらが出席した。鈴木さんには孫8人、ひ孫7人がいる。
鈴木さんは福島市出身。俳人加藤楸邨氏に師事し、1962(昭和37)年に第8回角川俳句賞に輝いた。1973年に県俳句作家懇話会創立に参加し、2005(平成17)年に懇話会が県俳句連盟に改称した際に初代会長に就任。2020(令和2)年に退任するまで県俳壇をけん引した。
初の句集「土橋の匂ひ」で第8回(昭和60年度)福島民報出版文化賞を受賞。県文化功労賞、文部科学大臣地域文化功労者に選ばれた。元県文学賞俳句部門審査委員。

